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Brexit の経緯と課題(3)

Ⅶ.  合意なし離脱の悪夢

○高まる合意なし離脱のリスク
ー英国とEUの合意なき離脱(No Deal Brexit)を回避するギリギリの期限は、離脱の条件や方法を
 規定する「離脱協定案」と離脱後の通商協定など将来の英EU関係の大枠を提示する「政治宣
 言」が2018年末までにいわゆるクリスマス合意として達成されることである。この期限をすぎ
 ると、EUの27加盟国で議会承認の手続きに要する少なくとも3ヶ月の時間を確保できないの
 で、合意は不成立となり、英国は合意なき離脱に漂流することになる。また、2018年末までに
 英国とEUが合意できるためには、いうまでもなく、英国側はその議案を議会で承認を済ませて
 いることが大前提となる。
ー2018年11月末現在では、メイ首相は英国案をなんとか内閣で承認させたが、12月の議会で
 承認されるか大きな不確定要因があり、前後は不安ぶくみだ。その意味で、残された時間が
 刻々と少なくなっていくのに反比例して、合意なき離脱のリスクが高まっている。

 ○合意なき離脱の被害
 ー産業界は合意なき離脱のリスクが高まる中で最悪のシナリオに身構え始めた。
 ー欧州トヨタ会長(ディディエ・ルロワ)は「工場の生産停止を避ける方法はない」
  トヨタのバーナストン工場は、部品在庫を4時間しか持たない。物流が滞れば一時生産停止。

 ー1日5000台のトラックが行き交う英仏海峡トンネルでは、合意なき離脱で移行期間が白紙に
  なると、19.3末から英仏国境で通関手続き必要。準備期間や施設が足りない。港湾当局は
  2分足止めでも27km超の渋滞となると想定。

 ー英南部のスウィンドンホンダ工場も部品在庫は半日分。トラックの通関が15分遅れると
  1.2億円のコスト増。

 ー独BMWの英工場。「ミニ」部品の6割がEU製。完成車を欧州大陸に輸出するまでシャフトは
  英仏海峡を4回渡る。そこで生産拠点の一部をすでにオランダに移転した。

 ーオランダやフランスは通関業務の急増に備えて、税関職員を数百人ずつ増員。
  英では5000人の増員が必要とされるが現状ではその手当は1000人どまり。

 ー英・EU感の2017年モノの貿易総額は約62兆円。合意なし離脱なら英GDPは最大10.3%
 (31兆円)縮小するという試算もある。
  EUについても域内GDPが長期的に1.5%減少の試算。IMFは「EU離脱に勝者はいない」と
  している。

○製造業の心配
 ーメーカーが懸念するのは、税関手続きが2019.3に復活し、輸入の停滞でサプライチェーン
 (部品供給網)が混乱すること。
 ー日本は、トヨタ、日産、ホンダ 合計80万台(2017)生産し、欧州各国に輸出。
 ーパナソニックは10月、欧州本社を英国からオランダアムステルダムに移転。
 ー英国拠点を縮小し、EUの人員を増やす動きが加速すれば英国産業の空洞化進む懸念。

○金融産業への影響
 ーCityの金融界も神経を尖らせている。多くの金融機関が一部機能をフランス、ドイツなどに
  移す方針を発表。
 ー合意ある離脱では、離脱後の2年間は現在の関係が実質的に変わらない「移行期間」が前提。
  しかし、合意なき離脱(無秩序離脱)になると移行期間もなくなり、突然の変更を迫られる
 ーこうした不確実性のために、企業は業務体制が決められないまま損失が拡大する。

 ○金融取引への障碍
  ー英・EU間のデリバティブや保険など金融取引の継続性に不安が強まっている。
  ー英中銀は、10月10日条件合意なしの離脱の場合、想定元本ベースで最大41兆ポンド
   (約6000兆円)のデリバティブが不安定な状態におかれると警告。

  ーIMFは合意なき離脱の場合、それは企業や経済に多大な損害を与え得ると警告。
   そのコストは国民生産の1~2%に及び、英国経済や財政運営に大きな障碍となる。


Ⅷ.  May首相のBrexit新協定案

 1. メイ首相のBrexit新協定案

○新協定案の骨子
ー新協定案は2018.11.14に公表された。協定案は585pにおよぶ文書で離脱協定案、市民の権利、北アイルランド問題など広範な課題を網羅している。
ーその要点は、英国はすべての財政的責任を果たし、離脱の結果、EU加盟国の負担が増えること
 のないようにする。英国は、400兆ないし450兆ユーロの負債を完済し、英国在住のEU市民に
 充分な権利を保障する。
ー2020年末までで合意された「移行期間」はEUと英国双方の合意で延長することができる。
ー北アイルランド問題(30job):北アイルランドへのbackstop(安全策)は英国全土がEUの
 関税同盟に残留することで保証される。これは、メイ首相のred lineであるアイルランド海峡
 や国境で税関審査をしないことを保証する。
ー北アイルランドに、どれだけ自由に商品がEU域内を流通できるかを規定するEU非関税規約が
 適用されても、英国はもっと基本的な非関税方式を北アイルランドに提供する。それによって
 関税、数量制限、原産地規則などは英国とEUの通商で適用不要になる。
ー公平なビジネス機会を保証するため、英国はEUの競争法などのルール、EU労働法、環境規制
 そして税制を遵守する。
ー英国とEUは共同委員会を設置し、アイルランド国境とその安全策の修正や廃止を決定する。
 これは双方が互いの誠意ある対応を保証するためのものである。 

ー労働党のCorbyn党首は、この案はまだ ”生焼け”と批判したが、一方、これを批判する
 保守党の強硬離脱派は自らの首を絞める結果になる。英国の最優先課題は「合意なき離脱」
 を回避することではないか、とFinancial Timesは論評(2018.11.15)

○ラーブ離脱相の内閣離脱
ーメイ首相のこの新協定案が公表されると、Dominic Raab 離脱担当相が辞任を宣言。
 彼は、メイ首相の案は、英国の誠実さへの脅威であり、保守党の公約違反であり、国民
 の信頼を裏切るもの、と辞任の理由を述べた。
ー彼の辞任につづいてEsther McVey労働・年金相が、首相は国民投票の結果を尊重していない
 として辞任。さらにSuella Barverman離脱担当副大臣、またShailesh Vara北アイルランド
 担当相も相ついで辞任した。
ーRaab離脱相の辞任は、パンドラの箱を開けたかも、メイ政権の終わりの始まりか、とも言わ
 れる。

○メイ首相の方針。
ーメイ首相は、この新提案をひっさげて、たとえ保守党が激動してもやり抜く覚悟。メイ首相は
 今後の方針について以下のように主張。
  ー11.25の緊急EU首脳会議で、離脱協定案とともに正式決定したい。 
  すでに585Pにおよぶ英EUは政治レベルでは合意済み。26p政治宣言案でも
  合意したので、11.25に向けて前進。
 ーモノの貿易で、野心的な自由貿易圏創造。サービス貿易でもWTOをはるかに上回る自由化
  を目指す。
 ー金融サービスは「同等性評価」の仕組みを相互に導入。
  (英金融機関はEUが金融規制を同等と認められればEU域内で営業可能)。
 ー20年末の移行期間については「最大1~2年」の延長が認められる。
  (なお、これまで延長は一回限りで合意があったが、いつまでの延長するかは未決定だった)
 

Ⅸ.  今後の展開

○各界の反応
ー強硬離脱派はメイ首相の新協定案に強く反発している。メイ首相不信任案を画策する動きも
 あるが、不信任投票を求める書簡を保守党に提出したリースモグ議員は「自身は首相に就任
 するつもりはない」としている。また、Boris Johnson議員は「協定案をなげすてよ」など
 舌鋒は鋭いが、代替策や自身の首相就任の意思は明言していない。

ーメイ内閣には、強硬離脱派に近い立場のMichael Gove環境相など数人が、新協定案の
 修正案をつくる動きがある。

一方、EU当局は、新協定案の再交渉に応ずることはないとの立場だ。EU加盟国の中には、この
 協定案の作成についてBarnier交渉官が譲歩しすぎたとする批判もあり、EUはこれ以上譲歩は
 できないのが実情。

ービジネス界はメイ首相の新提案を一応歓迎しているが、全面的に賛成という訳ではない。
 新協定案は、サービス業で英国が独自性を持つことを強調しているが、金融サービスに
 ついては、equivalence ruleが明記されており、英国の金融規制がEUと同等と評価された
 場合にのみEU内での営業が認められる。EUは金融規制が英国より厳しいので、金融産業
 をめぐる環境はこれまでより厳しくなることへの懸念がある。
 また、政界の混乱・激動を懸念して、万が一に備えた用意は怠らないとしている。

ーメディアは、新協定案が、大部の文章の割には具体性が乏しく、EUにたいする譲歩と妥協
 が多いとして厳しい評価が多い。交渉のし直しか、合意なき離脱の方が望ましいという声
 もある。

ーアイルランド共和国は、hard border(厳格な国境管理)を避けるback stop(安全策すなわち
 当面英国全土が関税同盟に残留することで、これまでの現状を維持する)を確保するよう
 強く要請。

ー一方、北アイルランドのDUPの幹部は「議員の選択は、英国全体のために立ち上がるか
 EUの属国となるために賛同するか」と協定案を批判。協定案は将来の通商関係の内容
 が決定されるまで英国全体をEUの関税同盟に残す」として北アイルランドに配慮した
 内容だが、それでも北アイルランドだけに物品基準などEUの規制が残る内容に、DUP
 は「英本土から分断される」と強く反発。ちなみにDUPは頑迷なプロテスタント信者の政党
 で筋金入りのEurosceptic(欧州嫌い)である。

ー英メディアには、DUPと保守党強硬離脱派10人が反対して協定案は否決されるという
 観測もある。保守党は下院(650議席)で議長を除き315議席しかないので、協定案を
 承認するには10議席のDUPの協力が欠かせない。

○今後の展開
ーメイ首相に対する不信任投票で不信任が否決されれば、メイ政権は維持されるが、
 可決されると、首相選出の選挙になる。
ー12月の下院議会で新協定案が可決されれば、秩序あるBrexitに進む。
 否決されると1. 合意なき離脱、2. 再交渉、3. 再国民投票のいずれかになる可能性。
ー労働党から内閣不信任案が提出される可能性もある。
 不信任案が否決されればメイ内閣は継続。
 可決されると、メイ内閣は退陣。新たに総選挙になる可能性がある。

○11月25日、Brusselsの緊急首脳会議で正式決定
ー2018年11月25日、BrusselsでEU緊急首脳会議が開催され、メイ首相が提出したEU離脱新協定
 案は正式に承認された。これでBrexitの進捗は、しばらく前まで懸念された2018年末ギリギリ
 というタイミングより1ヶ月早まり、EU加盟各国議会での協定承認の手続きの時間に余裕が
 生まれる。しかし、英国内では、野党労働党が新協定案に反対するだけでなく多くの与党議員
 やメイ内閣に閣外協力をしてきた北アイルランドのDUPが反対に回る可能性があり、協定案が
 英国議会(下院)で承認されるかどうか、予断を許さない。否決されれば、合意なき離脱か、
 交渉のはじめからのやり直しか、場合によっては再国民投票が、現実の選択肢として浮上
 する。BrusselsでEU側との正式決定を確保したメイ首相の次の難問は議会をいかに説得する
 かになる。
 
ーBrexitの展望には、まだこのような大きな不確実性があり、年末にかけて正念場がつづく。


Ⅹ.   Brexitの意味するもの
 1. 国民投票選択の失敗
 ー2016年6月の国民投票の実施は、世界史にも記憶される最悪の政治判断だったというほかは
  ない。David Cameron首相は2013年当時から保守党内の亀裂や英国独立党などの急激な台頭
  に悩まされ、1975年、Wilson首相(労働党首)がEC残留をめぐって国民投票を実施し、世論
  の集約に成功した体験をおそらく参考にして、2015年保守党が総選挙で過半数を得た機械に
  EUに残留するか離脱するかの設問で国民投票を実施した。結果は僅差で離脱となった。

 ー選挙結果を分析すると、情報を持った大都市市民や若い国民は残留、地方の低学歴、熟年層
  は離脱を選択したことが明白だ。メディアで情報に接している人々は、EUを離脱することが
  経済的には大きなマイナスになることを知っていたので、当然、残留が多数と信じて投票に
  行かなかった人が多かったという。

 ー議会制民主主義の英国では、国家の正式な決定は議会でなされるので、制度的には国民投票
  は参考意見に過ぎない。実際、英国の高等法院は国民投票の法的拘束力についてそのような
  判断をくだしている。しかし、メイ首相は、国民投票の結果は、政治的に尊重すべきとして
  Brexitを政治方針として採択した。それは政治決定として理解されるが、これが、その後の
  すべての混乱の元になった。

 ーEU当局とのやりとりを通じて、Brexitの道程は容易ではなく、また膨大な経済的負担もしく
  は損失につながることが明らかになるにつれて、国民投票のやり直しを主張する人々が増え
  たが、法的議論はともかく政治の信義として国民投票の重さはもはや否定できなかった。
 
 2. Brexitに共底する世界の構造変化
 ー2016年6月のBrexitの選択は、その後の世界の多くの地殻変動現象の先がけとなった。たとえ
  ば2016年11月のトランプ氏の大統領当選がある。彼はナショナリズムと排外主義を強弁して
  はばからない異形な人物で、戦後70年間の世界史では考えられない政治家である。その後も
  欧州各地でそうした政治家や政治潮流の台頭が相次いでいる。その根底には、情報化が進み
  グローバル化が進み、世界規模での競争の激化で取り残された人々の不満と怒りの鬱積が
  ある。トランプ氏の登場は、彼個人の問題ではなく、トランプ現象とでも形容すべき現代
  経済社会構造の地殻変動の発現とみるべきだろう。
 
 ーEUは、二度の大戦の戦場となって莫大な犠牲を払った欧州の先覚者達が二度とこのような
  過ちを繰り返さないために、狭隘な国益を超えて、近代を超えるポストモダーンな超国家の
  政治組織として構想し、高い理想と強い決意と莫大な労苦を経て構築してきたいわば理想の
  超国家である。しかし、グローバル競争に取り残されたと考える人々にとっては、理想より
  も競争の脅威、とりわけ移民による身近な競争が耐え難い脅威に映るのであろう。Brexitは
  そうした世界史的な地殻変動の一つの発現形態と見ることもできる。

 3. メイ首相の奮闘と英国政治の堕落
 ーTheresa May氏は、Brexit問題については、残留派だった。しかし国民投票後の政治混乱の
  中で、本文で詳述したように、彼女は消去法で首相の重責を担うことになった。彼女は裕福 
  でも社会的に恵まれた家庭環境で育った人ではない。苦労して国会議員になった刻苦勉励の
  人である。しかし一旦、首相になったからには、国民投票の結果を彼女なりに重視して全力
  でBrexitを実現しようと苦闘してきた。言うなれば、彼女は責任感と使命感の塊のような
  人物である。

 ー彼女の苦闘は、本文を読んで戴ければ容易に理解されると思うが、EU27加盟国という巨大
  な集団を代表するMichel Barnier首席交渉官に象徴されるEU官僚機構とその集団を構成する
  27ヶ国の首脳との闘いはいうまでもないが、それ以上に、与党保守党の強硬離脱派といわれ
  るBoris Johnson, Michael Goveらの人々の内輪の反乱が彼女を背面からたえず危機にさらす
  ことになった。

 ーMacronフランス大統領は彼らが現実を軽視する嘘つきと表現している。敢えてつけ加えるな
  ら彼らの多くは信義を重んじない裏切り者と言わざるを得ない。彼らの裏切りのために多く
  の混乱が生まれ、英国、欧州そして英国と通商関係の深い日本など関係諸国は英国の政治 
  過程の理のない混乱と不確実性から多大な被害を被ってきた。英国はかつて民主主義の模範
  と目された時代があったが、Brexitに見られる英国の政治の劣化はまさに目を覆うばかりだ。

 ーまた、野党の労働党は今、左翼扇動家のCorbyn党首が率いているが、彼は国民投票時に残留
  を唱えたが全く行動をせず離脱派の勝利に結果として貢献した。2017年6月の総選挙では予
  算の裏付けのない無責任な政策を若者向けにアピール。彼は極端なユダヤ排斥主義者で国際
  社会で問題視されており、また労働党の影の内閣では、鉄道の再国有化など時代錯誤の政策
  綱領を唱えている。この労働党は、2017年6月の総選挙で大勝しているだけに、離脱協定案
  の下院否決や合意なき離脱の混乱の中で、保守党の内部分裂があれば、政権党として浮上
  する危険もある。

 ーメイ首相は、2017年6月、総選挙という賭けに出た。そして大敗を喫した。政権を維持する
  ために北アイルランドの地域政党DUP(民主統一党)の閣外協力を懇請したが、これが
  政権を困難な罠に陥れることになった。アイルランド国境問題は本文で詳述したので省略
  するが、2018年12月の下院議会で、離脱協定案を葬る鍵は実はDUPが握っている。彼ら
  は頑迷なプロテスタント信者だが、積年のアイルランド闘争の怨念で、深層では英国に
  悪意を抱いているようだ。メイ首相はこうした手強い人々を相手に、持病の糖尿病
  を抱えて、毎日インシュリンを打ちながら孤軍奮闘しているという。

 4. 合意なき離脱の打撃
 ー2016年後半から英国は政治とりわけ与党内の意見分裂の混乱で貴重な時間を浪費したため、
  Brexitプロセスの遅れを懸念したEU当局は、メイ首相が宣言した2019年3月末の離脱期日の
  後で、1年9ヶ月の「移行期間」を設定して秩序あるBrexitの実現を期待した。また、2018年
  11月25日にEU当局とメイ政権の間で正式決定された離脱協定案では、両者が合意すれば、
  「移行期間」をさらに一年程度延長することもあり得ると明記された。

 ー移行期間を利用して、秩序ある離脱をするのが、合意ある離脱だが、英国議会が協定案を
  否決するようなことがあれば、英国は合意がないまま離脱の海に漂流する恐れがある。
  その場合には、上記の「移行期間」も適用されないことになる。すなわち、2019年3月末
  をもって突然、英国もEUも互いに第三国を相手にするのと同様の高い関税や数量規制や
  国境審査やヒト、モノ、カネ、サービスの制限措置などに直面することになる。

 ービジネスなどの組織は常にできるだけの確実な情報を元に意思決定をするが、合意なき
  離脱は、事前の準備ができない状況の中で、諸条件の激変に直面するので、産業活動は
  不確実性の衝撃の下で莫大の損害を被ることになる。

 5. Brexitの英国、欧州、世界への経済的impact
 ー一方、合意の下での秩序ある離脱は互いにできるだけの準備ができるから、合意なき離脱に
  よる以上のような衝撃は、回避あるいは少なくできるが、Brexitそのものは、英国、欧州
  そして英国と通商関係のある世界諸国にとって大きな経済的損失をもたらすことは避けがたい。
 ーそれはEUがこれまで提供してきた、EU内でのヒト、モノ、カネ、サービスの自由な移動が
  英国との間で、ある程度制限されることになるからである。IMFをはじめ多くの関係機関や
  調査研究機関は、Brexitが英国や欧州そして世界経済に数%から1%程度のGDP減少をもた
  らす可能性があると試算している。Brexitは政治が人為的に世界にもたらす最悪の災禍
  である。しかし、Brexitは何らかの形て実現されると思料されるので、私たちはまたも
  世界のこの不幸な現実に立ち向かっていかねばならない。

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